革財布のMIKATA編集部です。
ドラッグストアで手軽に手に入るヴァセリン(ワセリン)ですが、このワセリンで革財布のお手入れができるという噂を聞いたことがありますか?
これ、実はできちゃうんです。(※厳密には応急処置のお手入れ)
まだ革財布のお手入れをしたことが無かったり、革財布のお手入れクリームを切らしてしまった時など、様々なシーンで代用できるワセリン。
今回はワセリンで革財布をお手入れする方法をご紹介しますので、ぜひ革財布のお手入れの参考にしてみて下さい。
【関連記事】
ワセリンについて
まずは今回使うヴァセリン(ワセリン)について見ていきます。
そもそもなぜ使えるという噂になったのかが成分にあるようです。
ワセリンの説明としてあるのが…
乾燥気になる部分の保湿ケアに。
やわらかくなめらかで健やかな肌へ。
お肌をやさしく守り、うるおいを逃しません。
唇、顔、手、足など、お肌全体にお使いいただけます。
というもの。
成分は、ワセリン、酢酸トコフェロール、BHTとなっています。
そもそもワセリンとは、石油から得た炭化水素類を脱色、精製した保湿剤。
肌内部へ浸透する働きはありませんが、肌の表面をしっかりとコーティングするという特徴があります。
ワセリンのメリットデメリット
そんなワセリンにはメリットもデメリットもあると考えられます。
今回は革財布に塗っていくので、革財布を中心に考えてみました。
ワセリンのメリット
・ドラッグストアで安価で手に入る
・レザーワックスにかなり近い塗りやすさ
・革財布の表面に膜を張りツヤが出る
・撥水力があり水に強くなる
・傷が少し付きにくくなる
と、案外革財布に使うにあたりメリットもありました。
ワセリンのデメリット
では逆にワセリンを使うデメリットはというと…
・革専用のケア用品ではないので効果が劣る
・革が変色したりシミになる恐れがある
・保湿はできるが加湿はできない
・少しべたつく
といったデメリットがあります。
石油由来の化粧品なので加湿はできず、あくまでも油の膜を張って中の水分を逃がさないようにして保湿する仕組み。
なのでワセリンだけでは革は潤わず、パサパサの状態の革財布に塗ってしまうのは避けた方が良さそうです。
ワセリンで革財布をお手入れする手順
それではワセリンを使って革財布をお手入れする手順をご紹介します。
工程は一般的な革財布のお手入れをする工程と変わらず、大きく分けて3つの工程で進めます。
1.革財布をブラッシング
まずは馬毛ブラシを使って革財布の表面を綺麗にしていきます。
優しく馬毛ブラシでサッサと小さな汚れやほこりを掃き落としていくことで、ワセリンを塗った時に革表面と油膜の間に余計なゴミが残りません。
ここでブラッシングをさぼってしまうと、ワセリンを塗った時に革にダメージがいったり、ゴミやほこりが革の油分を吸ってしまいパサパサになってしまうので念入りにブラッシングして下さい。
2.ワセリンを革財布に塗る
いよいよワセリンの登場です。
クロスや柔らかい布にワセリンを少量取り、クロスの上で少し広げます。
いきなり革財布にワセリンの塊を乗せてしまうとシミの原因にもなるので注意が必要。
クロスの上でワセリンを伸ばしたら、革財布の表面を円を描くようにして優しく塗り広げていきます。
ここで力を入れて押し塗るような塗り方はNG。
ステッチやシワなどの細かなところにもしっかりと優しくワセリンを塗っていきましょう。
最後の仕上げで隙間のワセリンは無くなるので、まずは気にせずに全体を塗ることが大切。
最初の少量で足りない場合は少しずつワセリンを取って革財布に塗るという感じで、数回に分けて優しく丁寧に塗り広げていって下さい。
3.仕上げの乾拭きとブラッシング
ワセリンを革財布に塗り終わったら2~3分程度放置します。
革財布にワセリンが少し馴染んできたら仕上げに取り掛かります。
この時にワセリンが多くべたつく感じがある場合は乾いた布やクロスで余分なワセリンを拭き取っておくといいでしょう。
べたつきや余分なワセリンが残っていると、そこに汚れや埃が付いてしまい逆に汚くなってしまいます。
革財布がべたつかない状態になったら、馬毛ブラシや豚毛ブラシを使って仕上げのブラッシング。
ここでのブラッシングは工程1のように念入りにしなくてもOKです。
ステッチの隙間やシワに残ったワセリンを掃き出して、革財布の表面を整えるイメージでブラシをかけます。
全体的に塗りムラが無く少しツヤが出てくれば完了。
これで革財布はワセリンを塗ることによって油膜が張られ、水や汚れに強くなり応急処置のお手入れができました。
まとめ
以上がワセリンのメリットとデメリットと、ワセリンを使った革財布のお手入れ方法でした。
本来革財布はレザーワックスやレザークリームを使ってお手入れするのがベストなのですが、色々な事情で用意できない場合もありますよね。
そんな時にとりあえず応急処置でワセリンで革財布をお手入れすることはできる可能性が高いため、参考にしてみて下さい。
ただ起毛革はできない可能性が非常に高いので、お使いの革財布の種類や状態を良く調べてからワセリンでお手入れすることをおすすめします。
紹介したワセリンはこちら
【関連記事】